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=商売を語る会開催=
豊島支部クリーニング業 河北さん

「丁寧な仕事とお客さんの信頼を大切に」

  河北さんは子供の時分から豊島町で育ち、学生のころは地元の洗い張り屋さんの手伝いなどをし、その経験からクリーニング業の道へ進んだと言います。はじめは技術の習得はもちろんの事、社会人としての常識も身につけなければと、15歳から住み込みで修行しました。22歳の時に独立、住み慣れた豊島町の中央商店街の一角に店を開きました。
開店当時はプレスの機械がなく、重いアイロンでの仕上げはかなりの重労働だったといいます。

世の中の変化 影響大きい業界
  開業から10年位は、背広の上下のクリーニング代が床屋の散髪代と同じくらいの値段で、とても儲かる業界だったそうですが、家庭用洗濯機が徐々に普及し始め、同時に業務用洗濯機の品質が向上していった事から、同業者同士での「他よりも早く、他よりも安く」の競争が始まり、業界全体がおかしくなっていってしまったそうです。
  また、10年前あたりから団塊の世代の定年による顧客の減少や、少子化での制服クリーニングの減少、チェーン店・取次店の増加などにより売り上げが一時は3分の1位にまで減ってしまったそうです。

長く商売続ける秘訣は、丁寧な仕事と接客姿勢
 しかし、クリーニングのプロとしての確かな技術と、顧客一人ひとりを大切にする接客姿勢で河北さんはこの危機を乗り越えていきます。
 衣類の汚れ方や箇所により、そのお客さんの職業や持病の種類もある程度判ると話す河北さんは、その汚れに合わせたクリーニングをそれぞれに施していきます。「特別な技術というよりも、いかに丁寧に仕事をするかです」という河北さんですが、「今まで仕上げ、紛失、弁償の苦情を受けたことがないことが誇り」とも言います。
 また河北さんはお客さんとの信頼関係を築くため、お店や集配で家庭の悩みなどの相談をされることもあるそうです。そのようなときは民商や借地借家人組合、その他専門の先生方に相談してその話しをお客さんに伝えているそうです。 そのような接客姿勢が口コミで広がり、顧客の増加はもとより、価格競争に巻き込まれない商売を可能にしたようです。
 これから高齢者が増えていく中で、個人店ならではの小回りの利く集配業務や季節物衣類の一時保管サービスなど取次店やチェーン店ではまねのできないアイデアと工夫で個人店でも充分対抗できるはずだと言います。
 河北さんの「丁寧な仕事をし、自分の商売の特性を活かした不可価値で勝負していけば、大手にも決して負けない」という商売に対する信念は、どの業種にもあてはまる、中小業者が生き残るヒントになるのではないでしょうか。

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